

「自分たちの住まいを、自分たちの手でもっと素敵にしたい」 そんな想いから、リノベーションの一部をDIYで楽しむご家族が増えています。
中でも「左官作業(塗り壁)」は、職人技が必要なイメージがありつつも、実は初心者でも挑戦しやすく、かつ「家への愛着」が最も深まる工程のひとつです。
今回は、実際のご家族の作業風景を交えながら、DIY左官の面白さや注意点、そして一生の宝物になる「記念の残し方」についてご紹介します。
壁紙(クロス)を貼る作業は、シワや空気が入らないよう緻密な計算とスピードが求められます。一方、左官の魅力は、その「正解のなさ」にあります。
あえてコテ跡を残してラフに仕上げればカフェのようなヴィンテージ風に、丁寧に平らにならせばモダンな印象に。
同じ材料を使っても、塗る人の力加減や動かし方で世界に一つだけの表情が生まれます。
写真のように、ご夫婦で並んで大きな壁に挑む時間は、家づくりのハイライトになるはず。

作業中はお互いの塗り方のクセを笑い合ったり、少しずつ埋まっていく壁を見て達成感を共有したりと、完成後の暮らしを彩る素敵な「物語」がそこにはあります。
「楽しそう!」だけで始めてしまうと、思わぬ失敗をすることも。DIYで左官を行う際は、以下の点に注意しましょう。
徹底した「養生」が仕上がりを左右する
左官において、実は塗り作業よりも重要なのが「養生(ようじょう)」です。コンセントカバーや床、隣接する壁が汚れないよう、マスキングテープやシートで保護します。ここを丁寧に行うことで、最後にはみ出しのない美しいエッジが生まれます。
「下地処理」を甘く見ない
古い壁紙の上から塗る場合や、石膏ボードに塗る場合は、専用の下地材(プライマー)を塗る必要があります。
これを怠ると、せっかく塗った壁が数年後に剥がれてきたり、下地の汚れが浮き出てきたりする原因になります。
乾燥時間を計算に入れる 塗り壁は乾くまでに時間がかかります。季節や湿度にもよりますが、完全に乾くまでは触らないのが鉄則。
また、乾くと色が少し明るく変化するため、塗りたての色だけで判断せず、乾燥後のイメージをあらかじめサンプル等で確認しておきましょう。
今回のリノベーションで最も素敵なポイントは、愛犬や愛猫と一緒に手形(足形)を残したことです。

職人さんに任せきりの工事では、なかなかこうした遊び心を取り入れるのは難しいもの。
DIYだからこそ、自分たちのタイミングで、家族全員(大切なペットも!)の足跡を刻むことができます。
手形を残すコツ: 壁を塗り終えた直後、少し水分が引いてきたタイミングで優しく押し当てます。あまり強く押しすぎると周囲の壁が崩れてしまうので、サポートする人がペットの足を優しくガイドしてあげましょう。
写真のスイッチ横に並んだ3つの足跡。毎日電気をつけるたびに、この時の楽しかった記憶が蘇ります。ワンちゃんや猫ちゃんにとっても、ここは「自分の家なんだ」という証。年月が経ち、ペットが成長したり、たとえお別れの時が来たとしても、この壁には確かに彼らがいた温もりが残り続けます。

DIY左官の良さは、プロのような完璧な仕上がりを目指すことではなく、「自分たちで手を動かした」というプロセスにあります。
多少のコテ斑(むら)も、家族で笑いながらつけた手形も、すべてがその家だけの「個性」になります。これからリノベーションを考えている皆さんも、どこか一面だけでも「自分たちの手」で仕上げてみませんか?
それはきっと、単なる「住居」を、かけがえのない「我が家」に変えてくれる魔法のひと手間になるはずです。
「うちもこんな風にしたいけど、何から始めればいいの?」
「DIYってどこまでできるの?」 そんな疑問をお持ちの方へ。