京町家リノベーション
出会ったのは、築約90年の京町家。格子戸の奥、もみじがそっと揺れる庭、天井を見上げれば、昔の梁がそのまま残っています。
手を加えたところと、手を加えなかったところ。 どちらにも意味があって、どちらも素敵。もともとの風情や構造はできるだけ活かしながら、 現代の暮らしに合わせて快適さと機能性を整えています。
天井の梁や建具は一部を再利用し、 古いものならではの質感をそのまま残しています。 玄関を入ると、柔らかい光が差し込む中庭が見え、 季節の移ろいをそっと感じられるように。
素材はできるだけ自然な風合いのものを選び、 断熱性能や設備まわりは、見えない部分でしっかりと補強。 伝統的な意匠を活かしつつ、快適に暮らせる家に仕上げました。
“豊かさ”は、広さや新しさじゃないってこと。 どこにいても、自分らしく呼吸できる空間、とても居心地のいい空間に仕上がりました。